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英、波力発電に150万ポンドの助成金

28日、29日のお休みを取り、恒例の真鶴貴船祭りに行ってきました。
真鶴はいろいろな意味で面白い町で、お祭りもさることながら、久しぶりに半島の突先にある「お林展望公園」を歩き、森の厚さ、この樹木の厚み・豊かさが豊かな漁場を生むのだナァと感動しつつ、世界中で魚が取り難くなっている、型が小さいといった問題がでているのは、乱獲・多獲もあるでしょうけど、気候変動に加え、山を崩す、ダムを作る、河川の護岸工事、干拓地・沿岸部の埋め立て、堤防といった工事で山と海とが繋がらず、汽水域・フランクトンの減少もあるのではと、このあたりはグローバルに考えるべきではと愚考。

そこで本日は英国の波力発電の話題を選んでみました。
波力発電に関しては2008年9月に「ポルトガル、商用波力発電」と題して2.5mWの発電が始まったこと、そして本家英国は2010年3月の「英、10ヵ所で波力+潮力発電」としたき記事で英国の商用化へ向けた取り組みをお伝えしてきました。

7月30日のBBCはCornwall's Wave Hub gets £1.5m government funding boostとした記事で「ビジネス・企業担当大臣のPrisk氏はコーンウォールにあるWave Hubを訪問し、150万ポンドの助成金を供与すると発表した」と伝えています。

記事は「この助成金は「来年2011年に初のハブソケットに接続される波力機器のパワーブイ開発に利用される。12トンのハブ設置は来週開始の予定であり、波力エネルギーは海底のハブからHayleにある変電所に直接供給される計画だ」とあり、さらに記事は「波力ハブは速ければ、来年国内送電網に電力供給を開始する」と続いています。

送電網に接続される、これは大きいです。
商用化の道が開けているということであり、だからこそ「4200万ポンドのプロジェクトは1800の雇用を生み、今後25年に渡り英国経済に5600万ドルを注入するとの見積りが出ている」とした記述があると考えます。

7月29日付けNew Energy Focusの記事Minister announces £1.5m wave energy fundingにシステム図が出ています。

実証実験を行っているOcean Power Technologies Ltdはこの助成金で更なる効率化を図ると共に、現在の150kWから500kWへ容量を上げた機器を製作するとしています。

他にも波力発電の記事は無いかと探したところ7月27日付けBloombergにCarnegie Wave Energy Wins State Grant for Australian Desalination Projectという記事があり、オーストラリアは波力発電を淡水化プロジェクトに組み込むための実証実験に226,000ドルの助成金を出すと伝えています。
この開発事業はCarnegie Wave Energy社のサイトをみてびっくり。
波力発電は多くの場合、海面に浮かせたブイの上下動で発電するものですが、こちらは海底に設置されたパイプで高圧海水を陸に送り、淡水化と発電を行い、低圧海水を海に戻すというシステムです。a href="http://www.carnegiewave.com/index.php?url=/ceto/what-is-ceto" target="_blank">システム図はこちら

ハワイでも波力発電プロジェクトが行われていると聞きますし、風力・太陽光に続き波力も道が開けつつあるのかもしれません。

by fukimison | 2010-07-30 11:56  

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