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米、不動産の動向

いつもはNCE, ENR, Building, といった土木・建設系のオンラインサイトを見て回るのですが、地震・津波・原発事故以来、NRC, IAEA, FEMAといったサイトが加わりました。良く考えれば、自然に取り巻かれて私達がいること、自然は過去に囚われない、しかし、計算は過去を基にすることから想定外はおきえる、何に対しても、コントロールできると考えることは破綻につながると反省。

これがどこにつながるかというと、11年3月10日にPrudential保険が発表したPrudential Newsの記事Americans confident in recovery of real estate marketです。

記事は「本日Prudential Real Estate and Relocation Services, Inc., a Prudential Financial, Incが発表した調査によれば、住宅の売買を期待しているアメリカ人の多く-68%-は今後2-3年で不動産史上および不動産価値は持ち直すと考えている」

「この数字は2010年4月に行われた同様の調査で住宅価格の上昇を予測する人の割合(47%)を凌いでおり、不動産市場への強気予測を際立たせている。さらにこの数年間、市場が不安定だったことにも係らず、86%の米国人は不動産は良い投資だと考えていることがわかった」(調査対象:25-64才の米国人1253人、11年1月20-27日に実施)

住宅を買う気持ちのある人を対象にした調査ですから、どうしても期待値が組み込まれてしまい、安い時に買って得をしたいとか、楽観的に考えやすいと考えます。

しかし一方で「どんどん気候が激しくなっていく中、基本インフラはますますこの激しさを増す気候に耐えることが難しくなっているとした報告が出ています。その中で米国北東部の積雪により屋根が重さに耐えかね、崩落した家屋が数百戸でたことや、2008年に中国で起きた豪雪は223,000戸を押しつぶし、その保険損失額は10億ドルに登った」ことが示されています。

記事は「技術はや保険会社は、現在の建築基準では今後予想される厳しい気候パターンに耐えられないのではないか、と懸念を表している」と続き、さらに「技術者は設計により堅固な安全メカニズムを組み込むべきであるが、最低を規定している行政の建築基準は大きく立ち遅れている、保険会社はより堅固な建築がなされた住宅に安い保険料を提供し、高度危険地域に建つ家には保険契約を拒否できるよう保険契約の変更を行っている」と続きます。

これだけ天災が続くと(中には人災の色が強いものもありますが。。。)いろいろ考えます。

どこに住む、どんな生活をするはどんな人生が送りたいかとほぼ同じだ、ということをもっと良く考える必要があるのではと、しみじみ思う今日この頃です。

by fukimison | 2011-04-01 10:49 | 不動産  

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