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2011年第1四半期 高級物件動向

久しぶりに不動産情報です。

6月4日に英国を本拠とする大手不動産情報企業のKnight FrankがFirst ever Knight Frank Prime Global Cities Index, Q1 2011 resultsとするレポートを発表しました。

主要な調査結果として下記が上げられています。

1、Knight Frankによる世界主要都市インデックスでモニターされた全都市のなかで、最も価格上昇を見たのはパリの一等地で、供給に限りがあることや海外のバイヤーからの関心の高まりから、2011年3月に22.2%の上昇をみた。

2、モスクワの高級住宅市場は2011年第1四半期にかけ8.0%の下落により最も低迷した業績を示した。しかし下落率はゆっくりとしたものとなり、直近の四半期で-0.7%を記録した。

3、一年前、世界の高級不動産市場の業績についてはっきりとした地域格差があった。アジアの諸都市が価格インフレにより上位を占める一方で、欧州および米国はこれに遠く及ばなかった。しかし1年が経ち、世界の構図はそれほどはっきりとした様相を見せなくなった。

4、欧州とアジアの上位都市における業績の差はアジア諸国の政府による住宅インフレ抑制策が功を奏し始め、また欧州の高級住宅市場が沈滞から抜け出し始めたことで、その差は小さいものになっている。

5、全体として、インデックスにある諸都市は前年の12.7%に比して2011年第1四半期に6.6%の平均年間上昇を示している。これは主にアジア諸都市の緩慢な成長によるものだ。

しかし図をみると、1位のパリの22.2%以下ならぶのはアジアの都市で、香港15.5%、ヘルシンキ12.2%、上海11.0%、北京10.0%です。

これとは別に同社が5月25日発表した60% of new-build property in central London now bought by Asian buyersによれば、「当社の調査によれば、この6ヶ月間にロンドンで売却された新築物件の60%弱がアジアのバイヤーの手に渡ったことが解った。これは有利な為替相場、国際的な不動産売買におけるロンドンの優位性、資本増加における強含みの可能性、さらに長期・安定的な投資先といったことに起因すると見られる。バイヤー構成をみると、香港のバイヤーが24%で最大であり、続いてシンガポールの12%、中国10%、そして他のアジア地域となっている。

まだまだ人口増、欲しいものの沢山あるアジア、しかし人口増の次は人口減がやって来て、それに加え温暖かや自然災害の激化が予想されている今日この頃、はて、さて、今後はどうなるのでしょう?

by fukimison | 2011-06-16 14:38 | 不動産  

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