英の不動産事情
2011年 07月 04日
まず6月29日付けBloombergはMinerva Accepts Bid That Values Developer at $324 Millionとして、「シティーで2番手の不動産開発事業者Minerva社は2億260万ポンド(3億2400万ドル)で、英Area Property Partners社およびDV4社の指示を受けているファンドによる公開買い付けを受け入れた」と伝えています。
記事によればMinerva社はシティーのWalbrookおよびSt. Botolphsの開発を手がけた企業ですが、2008年にドバイのLimitless社、それに続くNathan Kirsh社の投資機関であるKiFin社と、この3年に渡り買収の対象とされていたそうです。
e-archtectの記事を見る限り、Walbrookの開発もフォスター、ヌーベル入り乱れ、さらに土地所有者と事業者の法廷闘争とお金のかかるフルコースで大変そうです。
こういうのを読むと、不幸な不動産、なるべくしてなったという言葉が浮かんできて島します。
これとは別に少し古い記事ですが、5月31日付けGlobal Property GuideにBritain to become a 'nation of renters'?という記事が出ました。
この記事は英国最大の住宅ローン企業のHalifax および National Centre for Social Researchが20歳から45歳の一次住宅取得者8000人を対象にした調査の結果概要です。
1、ほぼ50%が他の欧州諸国と同様に英国も貸家が一般となると考えている。
2、回答者の5%だけが1次住宅に向け貯蓄を行っている、残りの95%は貯蓄を行わない、したいけど出来ない、
3、3分の2が今後5年に住宅所有する見込みはないと考えており、住宅ローン申請におけるストレスや申請が却下された時の恐れが、これを行わないことの理由になっている。
4、75%超がいつか住宅を取得したいと希望しながらも、84%が銀行が自分を住宅の一次取得者としてローンを組んでくれないだろうと考えている。
さらに注目すべきこととして、Findaproperty.comによれば、両親からの経済援助のない一次住宅取得者は、初めての住宅を購入するまで平均31年(21歳から)貸家暮らしをするとあります。
住宅取得は建設産業のみならず、家電、自動車、家具などいろいろな分野に経済的波及があるだけに、ちょっと大丈夫でしょうか?
しかしローン支払いと収入、人生の楽しみ方といろいろな角度から考えた時、一概にはなんともいえないことだけは確か。
by fukimison | 2011-07-04 12:42 | 不動産