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バンコク、2030年に水没か?

なんかパッと明るいニュースはないんでしょうかねぇ。

先日、ジェイコブス対モーゼズを読み、あらためて都市問題を考えると、今流行りのフロリダにしろランドリーにしろ創造都市論はジェイコブスを下敷きにしており、改めて彼女の鋭さ(恐らく感覚的なもの)に脱帽です。

911が米国人にとりエポックメイキングな事件であったように、日本人にとっても311は今までの生活を見直す、昨日と同じ今日がある保証はないと思い知らされる転換点になった。しかしその風潮はどこまで波及するのかは、今後の問題でしょう。

そこで本日は9月2日付けガーディアン紙の記事Bangkok at risk of sinking into the seaを選んでみました。

「政府が災害防止策を取らないと、2030年までにタイの首都の一部は水没するだろうと専門家」という大見出しの元、記事は始まっております。

「7月3日の選挙で政権についた新政府は多くの課題を抱えているが、なかでもバンコクがジワジワと沈んでいくというのは避けようもない事実だ。原因として考えられるのは、気候変動、海面上昇、沿岸侵食であり、現王朝により1782年にチャオプラヤデルタに作られた大都市は流動する粘土土壌により脅かされている」

「郊外を含め約1000万人が住み、多くの高層ビルが建ち並ぶバンコクはその大部分が海面下にあり、年に1.5cmから5cmの割合で沈下している」

「Asian Institute of Technologyによれば、中長期で見るとビル100万棟超、その90%が住居用であるが、が上昇する海面に脅かされ、1年にビルの1階部分が10cmの水で洗われる時期が生まれるだろう」とあります。

もう少し情報はないかとさがしたところ、7月21日付けTimeにThailand, Sinking: Parts of Bangkok Could Be Underwater in 2030という記事がありました。こちらによれば、バンコクから15kmほどいった川沿いにあるSamunt Prakan では既に年に数ヶ月水没しているとあり、また世銀、アジア開発銀行、JICA発行の報告書は気候変動に脅かされている都市リストにバンコクを載せている、と記しているそうです。

記事はさらに「バンコク駐在の世銀専門家はバンコクが沈下する原因の一つは地下水の過剰くみあげにあると述べた」とあります。また別の専門家は2100年にバンコクは「新たなアトランティスになる」と予想しており、防ぐ方法として20億ユーロをかけてシャム湾に防潮提を建設することを提案しているとあります。

沿岸侵食が進んでいることから防潮堤建設は今ひとつ非現実的という意見もあり、ベニスの高潮と同じように、湿地帯に建設された都市がコンクリートで固められたり、家が密集したりと近代化し、旧来システムが上手く作用しなくなったというのが根底のようです。

本当に啓蒙思想は人を啓蒙したのだろうか?

by fukimison | 2011-09-07 11:43  

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