L.A. Expo線、2億3000万ドルの予算オーバーで開業
2012年 05月 02日
昨日のNYに続き本日も米国の記事、でも西海岸です。
4月30日付けForbes紙にYes, Los Angeles Has A Rail Network Believe It Or Notという記事によれば、「車中心社会のロスにライトレール、増加する交通や環境への懸念、人々の求めに行政も対応」ということです。
先週末に開業したエクスポ線はダウンタウンL.Aと同士のウェストサイドを結ぶもので、途中、USCキャンパス、ステープルズセンターといった人気スポットを通り、また他のLRTや地下鉄5路線(公共交通が5路線も!)と専用路線バス2路線と接続するのだそうです。
「エクスポ線の10ある停車駅のうち8ヶ所が4月28日開業、残りの2駅が開業すると全8.7マイルの路線となる。しかしLAタイムズはこの新線の工費は9億3000万ドルで、約2億3000万ドルの予算超過、L.A.の交通局は1日あたり27000人の乗降客を見込んでいると報道」
2016年までにあと6.5マイル西へサンタモニカまで延伸する計画なのだそうですけど、今回開業した部分ですら計画より2年遅れており、サンタモニカ延伸完成日は闇の中といった論調。
でも今回開業した路線、始発駅から終点駅まで26分、料金は1.5ドル、現在のガソリン価格(1ガロン4ドル)や渋滞を考えると、なかなかの費用節約」になるそうです。
4月29日付けのL.A.Timesの報道Expo Line opens variety of possibilities for ridersをみると約3億ドルの予算超過となっていますけど、フォーブスとどちらが正しいのだろう?
こちらの記事は沿線住民のコメントが主で、通勤・通学が便利になる、渋滞がないので通勤時間が短縮されるだろうといったポジティブなコメントの中に、便利になると駅周辺の開発が進み、その結果低所得者が追い出されるというジェントリフィケーションを恐れる意見も。
うーん、それはありがちなこと。
でも、L.A.のLRTはちょっと乗ってみたい。(しかし過去に大規模地震が発生したことのあるカリフォルニアなんですけど、いっさい耐震についての記述がないのは3.11を経験した日本人の気にしすぎでしょうか?)
by fukimison | 2012-05-02 11:53 | 公共財