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環境サミットのせい?

北海度は言うに及ばす、東京でも警官の姿が大変目に付き、サミットで本当に大変と思わせる警戒態勢がサミット終了と共に終わり、やっと普通の姿に戻ってきました。
あれだけ大騒ぎをしたサミットですが、世界的にはなんとなく始まって、なんとなく終わったような印象ではと思います。環境サミットと銘打たれても、中国、インドも加わらなければ何も変わらないから私は参加したくないという米国の主張を、どこも翻すことができずに終わったというのが実際でしょう。

でも、サミットによる環境政策の変化が出始めました。
1つは英国、もう1つは米国ですが、米国はサミットというより自国の都合です。

7月14日のタイムズは、ブラウン首相が今後2年間に少なくとも8カ所の新しい原子力発電所建設計画を承認するだろうと伝えました。
日本で行われたG8サミットの主要議題は石油から原子力発電への転換であり、これを受けブラン首相は原子力への転換をはっきりと打ち出したということです。

この8ヶ所の発電所ですが、うち4カ所は既存の原子力発電所に新たな施設を付加するものですが、残りの4カ所はまった原発の無い地域に建設される予定です。

従来のG8国に加え、今回加わった中国、インド、ブラジルやアフリカ諸国の代表も代替エネルギーへの転換の必要性を熱心に討議していたと言います。

確かに産油国でも気候変動への対処、彼らにとっては石油が枯渇した後のためにも、代替エネルギー政策に多いな興味があるのは当然です。

英国は現在10ヵ所の原発があり、19の原子炉が稼動中です。これらによる発電量は10ギガワットで、英国の電力需要の約20%を賄っています。2023年までに、石炭や石油による火力発電所の約3分の1が環境問題により廃止される予定です。これを補いさらに、エネルギー危機を乗り越えるため、ブラウン首相は各1.2ギガワットほどの中規模の発電所を少なくとも8ヶ所建設すること発表したわけです。

現在大型インフラ計画の決定権は地方自治体にあり、これが計画実施のネックとなっているため英政府は、計画法案によって決定権を新委員会に移管し、手続きの迅速化を計る計画です。
すでに電力企業は用地選定にはいっており、2017年の稼動を目指しているようです。

政府が長期的な原子力発電へのコミットメントを示すことで、企業も投資家も動く。発電時に二酸化炭素を排出しないから原子力が環境に良い、かどうかは別にして、動くことは確かです。

一方の米国のブッシュ大統領は7月14日、高騰する石油価格に対抗するため、米沿岸沖合いでの石油掘削を禁じた大統領命令を解除したとロイターは伝えています。議会も同様のモラトリアム措置を課している事から、このブッシュ大統領の動きは議会へ迅速な撤廃を求めるものでもあります。

この沖合い掘削禁止令が撤廃されると、アラスカの野生動物保護区も掘削対象となることから、石油流出による海洋生物へのダメージや環境破壊を不安視する各方面から反対運動がおきています。特に民主党は、既存の掘削地で効率の良い掘削を行うことで対処できるはずだと主張しています。

調査によれば、沖合い掘削により得られる石油は年間1500万ガロンであるのに比べ、海底油田から海洋への漏出は年間6200万ガロンに及びます。つまり年間3億6300万ガロンも使用する自動車社会がその運転の仕方を変えることや、漏出を防ぐことに比べ、沖合い掘削により得られる石油量は極僅かといえましょう。

これまた石油価格高騰への対抗措置というより、石油業界に恩恵をもたらすものであり、環境サミットの後もわが道を行く米国と、二酸化炭素は排出しないけれど、歴年変化で本当に使えなくなった時の廃棄方法が確立していない原発に動く英国、どちらも巨額の資金が動く、市場が活性化するが目的のように見えてしまいます。

by fukimison | 2008-07-15 11:23  

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